トヨタグループ10社4~6月、8社が最終損益悪化 車減産響く

2011/8/2付
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 トヨタ自動車グループ主要10社が1日発表した2011年4~6月期の連結決算は、豊田通商と豊田自動織機を除く8社が最終赤字か最終減益となった。東日本大震災の影響で自動車生産が落ち込んだのが響いた。4~6月期を底に生産は回復に向かっているが、円高や電力供給問題など不透明要因もあり、12年3月期通期の業績予想は各社とも据え置いた。

 デンソーは4~6月期にカーエアコンなど自動車部品が減り、純利益が94%減の25億円にとどまった。アイシン精機も変速機やエンジン部品などが減り、最終損益が6億円の赤字(前年同期は215億円の黒字)に転落した。

 大幅な円高も業績を圧迫した。純利益が34%減少したジェイテクトは、4~6月期に平均レートが1ドル=82円と前年同期比9円の円高に見舞われた。角井隆一常務は「原価低減が帳消しになった。今の円高は企業努力の限度を超えている」と強調した。

 一方、豊田通商は固定資産売却益や厚生年金基金代行返上益など特別利益が寄与し、純利益が13%増えた。豊田織はフォークリフトの販売増や税金の減少などで最終増益となった。

 12年1月に株式交換によってトヨタ自動車の完全子会社となる車体メーカー2社の最終損益は、トヨタ車体が79億円の赤字(前年同期は33億円の黒字)、関東自動車工業が52億円の赤字(同7億円の黒字)だった。いずれも震災による車両生産の減少が響いた。

 自動車生産の回復を受けデンソーなどが4~9月期の業績予想を上方修正した。通期の見通しは各社とも従来予想を据え置いた。アイシンの三矢誠専務は「生産は6月から回復しているが、為替や原材料価格などなお不透明要素が残る」としている。

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