東芝は17日、ホンダが2012年中に日本と米国で発売予定の小型電気自動車(EV)「フィットEV」に、自社のリチウムイオン電池が採用されたと発表した。四輪車向けでは三菱自動車に続く2社目の採用。
フィットEVに採用されたのは東芝が独自開発した「SCiB」と呼ぶリチウムイオン電池。約15分で8割まで充電でき、4000回の充放電が可能。一般的な車載用リチウムイオン電池と比べ、充電時間は半分という。セ氏マイナス30度の過酷な環境下でも利用できる特長もある。
ホンダは米国で12年夏からフィットEVのリース販売を開始。3年間で約1100台の販売を計画している。日本では12年中に発売する計画で、販売方式は未定。ガソリン車のフィットの世界販売台数は年50万台前後に達しており、ハイブリッドタイプの需要も拡大している。
東芝はEV用電池の最後発企業。ホンダの電動二輪車や三菱自動車の小型EV「アイ・ミーブ」などに採用されてきたが、販売実績では日産自動車の「リーフ」に納めているNECなどに差をつけられている。